*写真:アフリカ産の再生トンボ玉 |
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〜ビーズとは?〜
ビーズとは何か?と聞かれればたいていの人はまずカラフルなグラスビーズ(ガラス製ビーズ)を連想するだろう。しかし、グラスビーズは様々な材質・様々な形状をもつ多種多様なビーズ全体のほんの一部分に過ぎない。
ビーズの定義もまた色々あるのだろうが、最も包括的と思えるものは
「紐を通してつなぐための穴が開いている装飾目的のモノ」というものではないだろうか。 |
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〜ビーズ:人類最古のアクセサリー〜
アフリカのアクセサリーと聞いてたいていの人がまず思い浮かべるのは色とりどりのビーズを使ったカラフルなアクセサリーだろう。数万年前(または10万年前)、人類が発明した最初のアクセサリー(装身具)は、木の実や骨や歯角、貝殻などを削り、穴を開けたビーズであったと考えられている。
以来人類はおよそ思いつく限りの材料を使い様々な色、形のビーズを作り続けてきた。初期のビーズは植物の種子、木材、骨、角、貝殻、卵殻など加工しやすい(穴を開けやすい)物が使われていた。少し時代が下るとメノウ、琥珀、サンゴなどの貴石ビーズ、やきもののビーズ、次いで金属のビーズが作られ始め、おそらくは4000〜3500年ほど前からガラス製ビーズが作られ始めたと考えらている。
*写真:様々な材質、様々な形状の色とりどりのビーズが並んでいるビーズ問屋
現在世界のビーズの主流を占めるグラス(ガラス)ビーズは製造に高度な技術が必要であったため世界の限られた地域でのみ製造されてきた。少数の例外を除きアフリカではグラスビーズの製造はおこなわれず、そのためグラスビーズは非常に貴重な交易品として、インド洋交易を通じて、あるいはサハラ縦断交易を通じてサハラ以南のアフリカにもたらされた。非常に高価な輸入品であったグラスビーズはタカラガイとともに貨幣として流通し、また王、貴族、聖職者などの特権階級の威信財として用いられ、シードビーズ(極小の管引きビーズ)を使った工芸品が発達した。
ヨーロッパとの海上交易が盛んになった17C頃ヴェネチア(現イタリア)産のトンボ玉が西アフリカにもたらされ始めた。豊かな色彩と模様を持つこのガラス玉の美しさはアフリカの権力者、有力者たちを虜にし、ヨーロッパの商人はヴェネチア玉と引き換えに金や香辛料、象牙を、やがては奴隷を手に入れた(後にオランダ玉、ボヘミア玉なども取引に用いられた)。 |
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ビーズといってもさまざまな材質のものがあるがグラスビーズの発明以来現在に至るまでビーズの主流を占めるグラスビーズ(ガラス製ビーズ)は製造に高度な技術が必要であったため世界の限られた地域でのみ製造されてきた。非常に小さい粒のグラスビーズ=シードビーズは紀元前200年頃にインド南部で発明され以後十数世紀にわたり世界の市場を独占し続けた。インド産のシードビーズは東アフリカ・南部アフリカにはインド洋交易を通じてもたらされ、西アフリカにはメソポタミアやエジプト産のグラスビーズがアラブ商人の手を介してサハラ縦断交易によってもたらされた。非常に高価な輸入品であったグラスビーズはタカラガイとともに貨幣として流通し、また王、貴族、聖職者などの特権階級の威信財として用いられ、シードビーズを使った工芸品が発達した。
ヨーロッパとの海上交易が盛んになった16,17世紀頃ヴェネチア(現イタリア)産のトンボ玉やシードビーズがサハラ以南アフリカにもたらされ始めた(ベネチア産シードビーズはその後インドから世界市場を奪うまでになった)。豊かな色彩と模様を持つこのトンボ玉の美しさはアフリカの権力者、有力者たちを虜にし、ヨーロッパの商人はヴェネチア玉と引き換えに金や香辛料、象牙、奴隷を手に入れた(後にオランダ玉、ボヘミア玉なども取引に用いられた)。
その後19世紀の後半ごろからはボヘミア(現チェコ)がビーズの一大産地として発展し徐々にアフリカ市場を占有していった。ボヘミアからはシードビーズの他にも形押しの大き目のビーズ(電球型、スネークビーズ、マーブルビーズなど)もつくられこちらは主に西アフリカ向けに輸出されている。現代ではアフリカ向けのビーズを生産している主な国はチェコ、台湾、中国(順不同)と思われる。
*写真:ズールー人の婚礼用衣装(南アフリカ共和国)。色とりどりのビーズで模様が描かれている
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現在のアフリカでも実に様々な色・形状・材質のビーズが用いられている。西アフリカを中心にごく大雑把に分類してみると次のようになる。
材質(ガラス以外)◎はアフリカでも生産されていることを示す
・骨・角・歯など ◎ |
大型動物の骨(ウシ、ラクダなど)や角を加工したものから小動物(魚類・爬虫類など)の背骨をそのまま使ったものまで。形状は多様だが管状のものが多い。象牙、いのししの牙なども用いられる。
例:)
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・草木・種子など ◎ |
様々な種類の硬質の種子に穴を開けたシンプルなものからヤシの実の殻から削りだした円盤状ビーズなど様々。木材(黒檀など)を加工したビーズ、竹などの中空素材を利用したビーズなど。
例:)
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・貝殻、卵殻 ◎ |
大型の貝、卵(ダチョウなど)の殻を利用したもの。円盤状に加工されるものが多い。子安貝(タカラガイ)は背中を削り取った穴にひもを通して使うことが多い。巻貝などに穴を開けただけのものもある。
例:)
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・石 ◎ |
メノウ・玉髄・碧玉・孔雀石や猫目石など貴石と呼ばれるものからボーキサイトなどまでいろいろ。
例:)
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・金属 ◎
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真鍮・青銅などの卑金属が中心。鉄のビーズはナミビアのヒンバとケニアのトゥルカナのみが製作・使用。
例:)
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・テラコッタ ◎ |
粘土から作った素焼きのビーズ。直径1〜2o程度のシードビーズから3〜4pの大玉まで様々なサイズ・形状のものが作られている。
例:)
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・樹脂製 ?◎? |
様々な形状・色・模様のビーズを合成樹脂で再現・模造したもの。
例:)
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・その他 |
穴をあけることができる、または穴が開いていて長期間使用できるありとあらゆると言ってもいいくらいの人工物、天然物がビーズとして利用されている。
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グラス(ガラス)ビーズ◎はアフリカでも生産されていることを示す
グラスビーズは少数の例外(再生ビーズ。またそれ以前にも一部の地域でグラスビーズを生産していたらしい)を除いてアフリカでは生産されなかった。非常に高価であり、貨幣としても使用されていたビーズを使ったアクセサリー・工芸品を身に着け、所有することはステータスの象徴でもあり、ビーズまたはビーズ細工は婚資としても用いられることもあった。
グラスビーズの製法には芯巻き(主にトンボ玉に用いられる)、管引き(シードビーズを初めとする多くのビーズがこの方法でつくられている)、型押し(ボヘミアンビーズに多く用いられる)、カットビーズなどがあリ、実に様々な形、色、模様のグラスビーズがつくられている。
・シードビーズ |
極小の管引きビーズ。古くはインドで独占的に生産されていたが15C頃からはヴェネチア、17C頃からはボヘミア(現チェコ)でも作られるようになった。
例:)
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・トンボ玉 |
色模様つきのガラスビーズ。4000年近く前から世界各地で生産されてきたがサハラ以南のアフリカでは製造されなかった。西アフリカには17C以降ヨーロッパ産のトンボ玉が交易品として大量に持ち込まれそれらのトンボ玉はアフリカ玉と総称される(ヴェネチア、オランダ、ボヘミアなどが主な産地)。現在ではアフリカでも模造品がつくられている。
例:)
他多数
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・型押しビーズ |
おもにボヘミア(現チェコ共和国中部西部)で型押し工法によって生産される。19Cごろから作られ始めた。スネークビーズ、マーブルビーズ、水滴型、三角、勾玉型、電球型など様々な色・形のものがあり、特に西アフリカで好まれる。
例:)
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・再生トンボ玉
・再生グラスビーズ ◎ |
ヨーロッパなどから輸入されたガラス製品のガラスくずを利用して19C後半または末頃から西アフリカ(現コートジボワールが発祥)で作られ始めたトンボ玉またはグラスビーズのこと。
ガラスくずを粉末にし粘土で作った型の中に詰め、火にかけてガラスを溶解させてつくる。その際中心に植物の茎などを立てておくので、火にかけて茎が燃えた後にはひもを通すための穴が残ることになる。様々な色のガラス粉を交互に型に詰めれば好きな模様のトンボ玉を作ることができる。つやのないざらざらした質感が特徴的な素朴な味のトンボ玉であり、現在もギニア湾沿岸地域(コートジボワールやナイジェリアが主な産地)で数多く作られている。
なお、当店では扱っていないがモーリタニアの再生トンボ玉「キファ」は、その発祥が13世紀頃まで遡りうるとの説も唱えられている。
例:)
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・その他 |
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〜アフリカのビーズ工芸〜
アフリカのビーズ工芸といえばまず思い浮かぶのがカラフルなビーズアクセサリーだろう。骨、木の実などの最古のビーズ素材から合成樹脂という現代技術の産物まであらゆる素材を使ってつくった様々な形・色のビーズアクセサリーはアフリカ人の黒い肌に良く映え、まさにアフリカを代表するアクセサリーといえる。
アフリカでは(世界の多くの地域と同様に)ビーズは神秘的・魔術的な力を持つと信じられてきた。そのため仮面や彫像、呪物など超自然的な力に関わるものに取り付けられることも多くおこなわれてきたし、ビーズを使ったアクセサリーの中にも護符・お守り的な効果を持つと考えられているものも多くある。
アクセサリー以外のビーズ工芸としてはシードビーズを模様を描くようにして編みこんだビーズ細工が上げられる。様々な色のシードビーズを複雑な文様を描くようにして編みこんでつくった王や貴族の衣服、帽子。そうやって編みこんだビーズ細工で表面をおおったいす、仮面、彫像、ひょうたんなどの工芸品が西アフリカではナイジェリア(ヨルバ)、カメルーンを中心として作られてきた。高価な輸入品であるビーズをふんだんに使ったそれらの工芸品は王や貴族、聖職者の権威と富を示す威信財として用いられてきた。
西アフリカでは比較的大粒のビーズ、トンボ玉が好まれていたのに対し東・南部アフリカでは小粒のシードビーズが好まれ、シードビーズを用いたビーズ細工が発展した。マサイのビーズアクセサリー、ビーズで飾り立てたひょうたんなどもよく知られているが、南部アフリカの諸民族、ズールー、ンデベレ、コーサなどのつくるシードビーズアクセサリー、工芸品はアフリカを代表するシードビーズ工芸として広く世界に知られている。現在ではアフリカ各地で伝統にこだわらないモダンなビーズ工芸品も数多く作られている。
*写真:ヨルバ人のビーズ像(ナイジェリア)。像の表面を覆いつくすビーズ細工は圧巻の一言 |
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