ブルキナファソの首都ワガドゥグ。バラフォンとひょうたんドラムのセッション |
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〜モシとは〜
モシとはおもにブルキナファソ中央部に住む同国の最大民族。伝統的生業形態は農耕でありグル語派/ボルタ語群に属する言語・モシ語(モーレ語)を持つ。12、13世紀から現在まで続くモシ王国を作った(というよりはモシ王国群が建国された結果としてモシ民族が形成されたといったほうが正しい)。西アフリカ内陸部としてはイスラム化の割合が低く、ムスリム、キリスト教徒(カトリックが主)、伝統的民族宗教の信者が同じくらいの割合となっているが、ムスリムやキリスト教徒の間でも伝統的宗教(森羅万象の根源にある神秘的な力:ウェンデにたいする信仰)の影響力が保持されている。 |
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〜モシ王国とは〜
モシ王国とは12、13C頃から現ブルキナファソ領中部・東部を中心として形成されたモシ民族による国家群(ヤテンガ、ワガドゥグなど)の総称。おそらく11〜13C頃に現ガーナ共和国北部のダゴンバから(伝承によるとイェネンガという勇猛な女戦士に率いられた)騎馬軍団をともない北上してきた民族(ダゴンバ)が先住農耕民(ニョニョンシなど)を征服し作り上げた。
11〜13C頃に現ガーナ北部にあったダゴンバの美しい王女であったイェネンガは自ら騎馬軍団を率いて戦いに臨む女丈夫でもあった。父王に愛されたがゆえに結婚を許されなかった(もしくは望まぬ結婚を強いられそうになった)イェネンガは故郷を出奔。自らが率いる騎馬軍団と共に現在のブルキナファソ中部に移住し、放浪の狩人リアレとイェネンガの間に生まれたウェドラゴという息子がモシ王国の創始者となったといわれている(ウェドラゴという名はいまではモシ人の中で最も多く見られる姓のひとつとなっている)。イェネンガは今でもすべてのモシの母として敬愛されていて、ブルキナの首都ワガドゥグには彼女の名を冠した通りがあり、馬にまたがり、槍や弓矢を構えたイェネンガの像は様々な図案にも使われている。
征服の過程で先住民との混合が進み現在のモシ民族が形成されたと考えられている。モシの諸王は前述のイェネンガという女王の息子ウェドラゴの子孫といわれ、ヤテンガ、ワガドゥグ(中部)、ワヒグヤ(北部)、テンドンゴ(南部)、ファダングルマ(東部)などいくつものモシ系王国を築いていった。比較的大規模な王国であった上記の諸王国の他にもいくつもの小王国が存在しそれぞれ自治権・独立を保っていたためモシとしての統一王朝というものは存在しなかった。モシ諸王国は時には同盟・連合し、時には相争う関係であったが、共通の祖先を持つという認識の下に緩やかな同一意識が形成されていったと考えられる。
モシ諸王国は当時強勢を誇ったマリ、ソンガイ帝国に服従することはなく、しばしば両帝国の南縁を侵し、時にはトンブクトゥを占領したりと、、両帝国の悩みの種であった。また19Cのフルベ人のジハードの際にも頑強に抵抗し独立を守り続けた。
モシ諸王国は王の権威の下に階層的な支配構造を持ち、南方からやってきた騎馬戦士達の子孫が王族・貴族となり、彼らがやってくる前から同地域に住んでいた先住民族たちがその下に位置づけられた。先住民の長は「土地の主」として大地にかかわる祭礼を取り仕切り、王の即位式でも重要な役割を果たすなどした。これらの王国群は19C末にフランス植民地軍に占領されるまで同地域の強国として繁栄し、現在もモシ王国の中で最も強大であったワガドゥグ王国は儀礼的存在としてブルキナファソ共和国内に存続していて、モシの王(モロ=ナーバ)が首都ワガドゥグの宮殿に住んでいる。
マンデ系社会のグリオと同様文字を持たないモシ社会の中での音楽家は歴史家としての役割も果たし、宮廷楽士によって伝えられてきた王国の伝承はモシ王国の歴史を研究する上で重要な史料となっている。またモシ社会では楽器の演奏による言語伝達手段(主に太鼓によるためドラムランゲージとも呼ばれる)が発達し、ベンドレと呼ばれるひょうたんドラムを用いてかなり複雑なメッセージでも太鼓の音によって(早朝などは)10km四方に伝えることができるという。
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〜モシ/ブルキナファソの工芸〜
モシは仮面や彫像などの木彫により知られ、近隣の(モシ王国時代に支配していた)ドゴンやグルンシに影響を受けた仮面、彫像を製作する。伝統的モシ社会では彫刻は鍛冶師カーストの職人達によって作られる。彼らの作る彫像は支配階級によって(王権の源である超自然的な力との関係を維持するものとして)用いられ、仮面(多彩色・さまざまな動物の意匠をトーテムとして取り入れたのものがよく知られている)は王侯貴族の下に位置づけられた先住民族系モシ人の間で用いられるという区別があった。
残念ながら今回はモシの工芸品をたくさん紹介することができないが、モシ人が住む国ブルキナファソは、北のマリ、南のコートジボアールという芸術・工芸大国にはさまれやや印象の薄い感があるものの、知る人ぞ知る西アフリカでも屈指の芸術・工芸大国の一つであり、2年に一度開催されるSIAO(国際工芸見本市)にはアフリカ各国からの出展者と世界各地からのバイヤー、観光客が集まり大変な賑わいとなる。
西アフリカ内陸としては珍しくイスラム化の影響が薄いために伝統的な文化が現在まで色濃く残されていて、伝統的な儀式で用いる仮面、彫像の制作が盛んであり、ブワ(パピヨンマスクで有名)、テレンシ、フラフラなどのサブグループからなる南東部のグルンシ、セヌフォ、ボボ、南部のロビ(四足獣をかたどった椅子が有名)、中部のモシなど仮面、彫像製作で名を知られて民族も多い。ブルキナファソのいくつかの民族(モシ、ボボ、グルンシなど)に共通する仮面の特徴として、赤、黒、白の三色で三角形を基調とした幾何文様が描かれていることが多いという点が挙げられる。
またフルベのつくる彩色、線刻を施されたひょうたん容器、ボボのひょうたん容器(華やかな草花文様の焼刻がほどこされアフリカで最も美しいひょうたん容器の一つといわれている)などのひょうたん細工、藍染め布、泥染め布、織り文様布などの布製品、サヘルスタイルの美しいシルバーアクセサリー、カラフルなかご細工などがよく知られている。
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